
先輩の声INTERVIEW
佃煮煮豆製造部 製造課/ 2009年入社
磯部 亮介ISOBE RYOUSUKE
機械科 卒業

撹拌作業をしながら、
状態を見極める。
現在、佃煮煮豆製造部製造課で、昆布や魚の佃煮の製造に携わっています。佃煮の製造作業で多くの時間を占めるのが、攪拌作業。昆布は約1時間、魚は約30分の炊き時間中、大きなしゃもじのようなもので、釜の中の素材を撹拌します。釜には約50kgの素材が入っており、それを底からすくい上げるようにかき混ぜます。その釜を6個担当しており、同時に炊き上げていくので、釜の間を息つく暇なく行き来していますね。結構力が必要な作業になりますが、体力には自信があるので楽しく取り組んでいます!
攪拌は焦げ付きを防ぐのをはじめ、状態を確認するうえで大切な作業の一つだと思っています。商品の品質を均一に保つためのポイントが状態の見極めであり、その見極めを撹拌作業での感触であったり、見た目の変化などで確認しています。特に釜から取り上げるタイミングは注意しています。商品の見栄えにも関わってきますので、出来上がる5分ほど前から特に集中して状態を確認しています。そういった作業の一つひとつが、「モノづくりをしている」という実感につながり、毎日が充実しています。

人の手で生み出される、
おいしさ。
学生の頃、スーパーで並んでいる惣菜などの食品が、どのように作られているのだろうと興味がありました。それで、就職先に食品の製造業を選びました。入社するまでは、作業のほとんどは機械が行い、人が行う仕事はその監視だと思っていましたが、違いましたね。実際に現場に入ってみると、人が行っている仕事の多さに驚きました。そして、仕事を覚えていくにつれ、その必要性がわかりました。
例えば、昆布の佃煮。昆布はボイルをすると伸びますが、その伸び率が季節によって違います。伸び率が違うと、品質にも差がでてきてしまうので、ボイルの時間や炊き時間などを季節や、その日の状態に合わせて調整していきます。糖度などは機械を使って測定することができ、味を均一にすることもできますが、食感や見栄えなどの仕上がりは、やはり人の手によって生み出されるのだと実感しました。やりがいを感じる部分であり、そこにカネハツのおいしさの秘密があると思っています。
スーパーでカネハツの商品を手に取っているお客様を見たとき、お客様に喜ばれるモノを作り続けていきたいと思いました。


作業効率の向上を目指し、
試行錯誤中。
初めて工場に入ったときの第一印象は、暑い(笑)!高温で炊き上げる蒸気釜の近くで作業するので、思ったより暑くて大変でした。そんな暑さにまだ慣れていない頃、仕事を終えた後に先輩からジュースを手渡されたことがありました。その1本がとてもうれしかったことを覚えています。また、無理をしてがんばっていた時期に、先輩から「あんまり無理しなくていいよ」という言葉をかけられたことがあります。その言葉を聞き、気持ちが楽になりましたね。そして、普段から自分のことを見てくれていたんだと思い、明るく親切な先輩方にさまざまな面で助けられていることに気づきました。
後輩を教える立場になり、まず目指しているのは、後輩のレベルアップ。これは自分自身にも言えることですが、品質を保ちながら、いかに作業効率を上げていくのか。今まさに試行錯誤中で、後輩を指導しながらさまざまな発見もあり、自分自身の勉強にもなっています。そして、今度は自分が後輩たちを、技術面をはじめ精神面でもサポートしていけたらと思っています。
