先輩の声INTERVIEW
商品開発部 商品開発課/ 2010年入社
土屋 摩純TSUCHIYA MASUMI
管理栄養学部 卒業
大変だけどやりがいのある、
ゼロからの創造。
商品開発の仕事は、カネハツオリジナルのナショナルブランドの新商品開発がメインですが、既存商品のリニューアル、お客様から依頼されるプライベートブランドの商品開発も行っています。
新商品を開発するときは、市場調査から始まり、商品コンセプトを考え、試作を重ねながら味を決めていき、商品を作り上げていきます。同時に原価計算を行って、販売価格を設定。商品名や容器形態、パッケージデザインなども考えます。
商品の味が固まったら、試作品と同じ味・品質が工場でも作れるか、現場試験を行うんですが、これがなかなか難しくて。試作をするときは小さな鍋を使った手作業になりますが、工場では大きな鍋や機械を使って作ります。条件が異なるため、一度でうまくいかないこともあります。数えきれないくらいのいくつもの山を乗り越えて、晴れて発売となるまでに、1、2年はかかりますね。
何もないところから新しいものを創りだすのは大変ですけど、そこが商品開発のおもしろいところでもあり、やりがいがあるところです。
1日何十パターンの
試作を積み重ねて。
人の味覚や好みは、時代や食環境に変化にともなって変わってきます。既存の商品も時代にあわせて変化が求められるので、定期的にリニューアルしています。
1997年に発売された、カネハツを代表する商品、「サラダがあったら!」シリーズのごぼうサラダのリニューアルに携わったときは、本当に大変でした。ごぼうの太さやカットサイズなど原料の選択を始め、茹でる、炒める、蒸すなど様々な調理方法も試しました。そしてマヨネーズを選定し、調味の配合などを変えて、毎日何十パターンというごぼうサラダを試作。官能検査や味覚センサーで分析しながら試作、試作の毎日でした。一つひとつ課題をクリアしていく感じで、おもしろかったですね。最終的にごぼうの皮をたくさん残したほうが、風味が上がるとわかった時は、達成感がありました。
最初は、リニューアルで味を変えることへの不安もありましたが、様々な調整を経てできあがったときは、感慨深いものがありました。大変だった分、印象に残っています。
アイデアだしで必要なのは、
情報取集。
入社する前、商品開発は、おいしいものを作ってみんなに提供する仕事だと思っていました。ただ、それだけではなく、一つひとつの商品には様々なバックボーンがあることが、実際に働き始めてわかりました。リニューアルや新商品開発をする際は、きちんとした理由、裏付けが必要で、それを明確にするためには、情報収集が大切なんだということに気づきました。アイディアは情報収集をしなければなかなか出てこないんです。なので、友人や原料メーカさんから話を聞いたり、スーパー巡りをしたり、いろいろなところにアンテナを巡らせています。また、お客様アンケートなどからお客様の声にも、ヒントはたくさんあるので、大切な情報源でもあります。
お客様アンケートなどで「おいしかった」という言葉を見たり聞いたり、店頭でカネハツの商品をカゴに入れているのを見た瞬間は、本当にうれしいです。その一瞬があるからこそ、どんな大変なことがあってもがんばれます。また、一方で、商品を創り出すという責任の重さを、日々感じています。